2017年8月24日木曜日

谷崎潤一郎原作「卍」オペラ化、11月初演

 この度、谷崎潤一郎の傑作として名高い小説「卍」を、西澤健一・作曲によりオペラ化し、11月17日(金)豊洲シビックホールにて初演いたします。出演は、妖艶な美貌を誇る羅紗問屋の娘、徳光光子役に新宮由理(メゾ・ソプラノ)。光子と禁断の関係に落ちる若妻、柿内園子役に津山恵(ソプラノ)。最終的には光子の誘惑に掠め取られてしまう園子の夫、柿内孝太郎役に横山慎吾(テノール)。この3人を破滅に追いやる光子の異性の愛人、綿貫栄次郎役に岡元敦司(バリトン)。ぜひ皆様にもご来場、ご高評いただきたく、以下のとおりご案内申し上げます。

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人を愛することの尊さと愚かしさ、
忠実であり続けることの厳しさと美しさ…
昭和初期の大阪を舞台に、四人の男女が織りなす人間模様。

原作・谷崎潤一郎 オペラ「卍」全三幕


 ストーリー


 弁護士の夫・孝太郎に不満のある妻・園子は、美術学校で出会った美しい羅紗問屋の娘・光子と禁断の関係に落ちる。しかし光子は、一方で異性の愛人・綿貫と関係を断つことが出来ずにいた。綿貫の嫉妬と策謀に翻弄される二人は狂言心中を図るが、妖艶で奔放な光子は孝太郎をも誘惑する。独占欲と猜疑心に苦しむ夫婦は、やがて光子に身も心も支配されていき――四人の男女が織りなす愛憎と破滅を描いた谷崎世界、オペラ化(全三幕)


 ごあいさつ 西澤健一


 谷崎の描いた物語は、根源的であるがゆえに今日的なテーマを持っています。厳しく真面目な芸術作品であると同時に極上のエンターテインメントでもあります。非常にオペラ的な素材であるとかねてより思い続けてきました。私はこの狂おしい恋の物語に十年来恋い焦がれてきたのです。今回、谷崎の残した美しい言葉の数々を音楽化できること、それを強力な音楽仲間たちとともに、ここにお披露目することができるのは大変なよろこびです。蛮勇と分かっていても恋をしなければ生きていけない皆さまに…これからする予定の皆さまにも…是非ご覧いただきたく思います。

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オペラ「卍」全3幕

作曲・西澤健一
原作・谷崎潤一郎

キャスト
徳光光子・新宮由理
柿内園子・津山恵
柿内考太郎・横山慎吾
綿貫栄次郎・岡元敦司

演奏・室内アンサンブル・ラボ
 薄田真希(フルート)
 石井由紀(オーボエ)
 木原亜土(クラリネット)
 木原英土(ホルン)
 三ツ木摩理(ヴァイオリン)
 佐藤茜(ヴァイオリン)
 力久峰子(ヴィオラ)
 榊原糸野(チェロ)
 米丸咲季子(ピアノ)
指揮・西澤健一

2017年11月17日(金)19時開演
豊洲シビックホール

チケット全自由席
前売り 4500円
当日券 5000円

チケットお申し込み・お問い合わせ
gruppobrillante@yahoo.co.jp
03 6421 1206 (スタジオ・フレッシェ)

※追記(2017/11/01)
演出の原純は一身上の都合により降板しました。