月刊「音楽現代」2014年8月号に寄稿した文章です。
もう僕の記憶も薄れつつありますし、今からまとめの文章を書くのも難儀なので、代わりにこれを転載しておこうと思います。バックナンバーもあるところにはあるみたいですけど、そろそろ手に入りにくい頃でしょうから(もともと手に入れやすい雑誌ではないですけど)。
署名活動自体はサイト立ち上げから丸1年経ったところで打ち切りましたが、2万筆を預かる責任の重さが身に堪えたのはもちろんのこと、400字詰め原稿用紙にして約550枚分にもなる2,000件のコメント欄には胸を打たれました。新垣さん個人に、というよりも、音楽への愛に満ちた文章や、社会に鋭い目線を向ける文章の数々。どれも熱く、真摯なもので、保管しておくだけでなく社会共有の財産としてどうにかならないものか、と思いますが、どうにかならないものでしょうか。
時間は取られるし仕事もしなきゃいけないしで、特に「白紙撤回」報道直後に頂いた数多くのメールには返信もままならず、失礼を致しましたので、改めて、サイト管理人として、協力してくださった皆様にお礼を申し上げたいと思います。今やすっかり僕の想像のナナメ上を行く活躍をしておられる新垣さんですが、「笑ってはいけない24時」で鼻にクワガタ乗せていたのには嫉妬すらしましたが、皆様のおかげでひとりの音楽家の社会的名誉が守られたことに、心から感謝します。
現物は手に入りにくい、とは言っても、電子書籍版はまだ買えるようです。
署名サイトについて深く取材してくれたのは、フランスの放送局やらアメリカの新聞社やら、海外ばかり。日本の某放送局の取材は、正直に言ってあまり心地良いものではなく(しかも流れたし)、このような記事が書けたのは芸術現代社だけでした。ここで宣伝しても僕には一銭にもならないんですけど、僕がこの文章を書いた意図(さらには、僕に書かせた編集部の意図)が特集全体を見渡せばもっと明瞭になるとも思うので、もし良ければ、お買い求めください。ついでに、この号の真ん中らへんにある僕の連載「昭和音楽横丁」もご笑覧頂ければ、幸いであります。