西澤健一/Kenichi Nishizawa ブログ
2025年9月5日金曜日

「短い」「易しい」「親しみやすい」クラシック音楽があったとして

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  新日本フィルハーモニー採用情報 について一言。  自分の住まう業界を「衰退産業」だの「斜陽産業」だのと形容することについて、僕は何とも思いません。それはそれでひとつの正しい現状認識です。僕は「イノベーションを起こすには正しい現状認識が必要だ」といった文脈で言ってもいません。我...
2025年8月10日日曜日

文学や芸術は何のためにあるのか~総理あいさつから

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 「太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨あつまれり」  8月6日、ラジオ状態で 広島市原爆死没者慰霊式の総理あいさつ を聞いていた僕は、すぐには短歌だと気付きませんでした。歌をここで引用してくる人間なんてすでに絶滅していたものと思い込んでいましたから。しかし、総理が繰...
2025年2月8日土曜日

堀江裕介君を悼む

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 僕は追悼記事を書かない。  どんなに思い入れが深い方が亡くなっても、あまり書かない。人の死につけこんで書くことは自己顕示欲以外の何物でもないというか、なにかいやらしいことのように思えるから、普段は書かない。それでも宗旨替えして今からそれを書こうとするのは、同年代だからというのが...
2024年6月7日金曜日

偶然の積み重ね~管楽器作品個展について

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 僕の音楽経歴は例外的である自覚がある。15歳で初めてピアノを習い、17歳で和声を勉強し始めて、それで音楽大学に行こうなどと普通は考えないものらしい。19歳でお勉強に飽き大学を辞め、20歳で作曲の賞を頂き、21歳には自分に飽きて作風を転向した。この頃の自分の行動には少々恨み言もあ...
2023年12月30日土曜日

「和声警察」の研究

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 着物で街ゆく若い人を呼び止め、帯の位置やら色の合わせ方やらを説教し、または勝手に直したりする人を、俗に「着物警察」と呼び、たびたびSNSで話題になる。他人のパーソナルスペースに立ち入る不遜さ、若い人が若い人の感性で自由にファッションを楽しむことの否定は、洋装に押される中で高級路...
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西澤健一
にしざわ・けんいち=作曲家。97年国立音楽大学中退。99年第4回東京国際室内楽作曲コンクール第1位ほか賞歴多数。01年ブリュッセルで初の個展を開催。05年第33回セルバンティーノ国際芸術祭で日本を代表するクラシック作品として「ピアノ三重奏曲第2番」が紹介される。15年アルトゥス・トリオによる初の室内楽作品集がリメンミュージックよりイタリアでリリース。13年初の交響曲を発表、17年自身の台本による初のオペラ「卍」(谷崎潤一郎原作)を発表。自作自演を中心に演奏活動も行うなど多岐に渡る活動を展開している。
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