2025年2月8日土曜日
堀江裕介君を悼む
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僕は追悼記事を書かない。 どんなに思い入れが深い方が亡くなっても、あまり書かない。人の死につけこんで書くことは自己顕示欲以外の何物でもないというか、なにかいやらしいことのように思えるから、普段は書かない。それでも宗旨替えして今からそれを書こうとするのは、同年代だからというのが...
2024年6月7日金曜日
偶然の積み重ね~管楽器作品個展について
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僕の音楽経歴は例外的である自覚がある。15歳で初めてピアノを習い、17歳で和声を勉強し始めて、それで音楽大学に行こうなどと普通は考えないものらしい。19歳でお勉強に飽き大学を辞め、20歳で作曲の賞を頂き、21歳には自分に飽きて作風を転向した。この頃の自分の行動には少々恨み言もあ...
2023年12月30日土曜日
「和声警察」の研究
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着物で街ゆく若い人を呼び止め、帯の位置やら色の合わせ方やらを説教し、または勝手に直したりする人を、俗に「着物警察」と呼び、たびたびSNSで話題になる。他人のパーソナルスペースに立ち入る不遜さ、若い人が若い人の感性で自由にファッションを楽しむことの否定は、洋装に押される中で高級路...
2023年8月31日木曜日
歴史と標、歌と踊り
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「バッハやショパンのような天才はいったいどういう頭をしているんだろうと思いますね。あなたのように作曲家の前で言うことではないけれど、やはりああいう天才が出てこないと人を感動させるような音楽ってのは生まれないものなんでしょう。彼らがああいう音楽を作ってくれたから、僕たちはこうや...
2022年11月1日火曜日
変節なき変節、逸脱からの逸脱
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いやしくも今の時代で目立とうと思ったら、いやただ今の人の気に入るものを書こうと思っただけでも、ただまともというだけでは、けっして十分ではない。それなら、ベートーヴェンの生きていたことがまるでむだになってしまうではないか。 (中略)要するに、1790年のソナタ様式は、1840年の...
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